【プレミアリーグ展望】大一番!アーセナルの独走か?マンチェスター・Uが待ったをかけるか?
プレミアリーグの優勝争いを左右する大一番が1月22日に行われる。第20節を終えて首位を独走するアーセナルと、3位のマンチェスター・ユナイテッドの一戦だ。
プレミアリーグが創設された1992−93シーズンから2000年代まで一時代を築いた両クラブ。しかし時代の流れの中で覇権はマンチェスター・シティとリヴァプール、チェルシーに移り、トッテナムにも後塵を拝するシーズンが続いた。
ユナイテッドが最後にプレミアリーグを制したのは12−13シーズン。アーセナルに至っては03−04シーズンと、20年近く栄冠から遠ざかっている。
その両クラブが久々に「優勝」の二文字を意識した中で大一番に臨む。
攻守が噛み合う充実のアーセナル
特にアーセナルにとっては千載一遇の機会といえるシーズンになっている。18試合を消化して積み上げた勝ち点は47。リーグで喫した敗戦はわずかに1試合で、2位のマンチェスター・シティに8ポイント差をつけている。
ここ最近の調子も申し分ない。3戦前には、今季そのクオリティでプレミアを席巻しているブライトンを4−2で退け、同じく好調のニューカッスルには0−0と最低限の結果で首位を堅守。そして前節、トッテナムとのノースロンドンダービーでは2−0の完封勝利を収めた。
ワールドカップでもそのタレント性を発揮したブカヨ・サカは好調を継続し、攻撃陣を牽引。ミケル・アルテタ監督が「別格の存在」と称賛を送る主将のマルティン・ウーデゴールもブライトン戦とトッテナム戦で貴重なゴールを決めるなど、「覚醒」ともいえるシーズンを過ごしている。
守備陣の安定も光る。18試合で喫した失点はわずかに「14」。1試合平均1点を下回る堅牢ぶりで、リーグで2番目に少ない失点数となっている(なお、1位はニューカッスル。両者の直接対決がスコアレスドローに終わったことも納得の数値だ)。
攻守が噛み合い充実のシーズンを過ごすアーセナル。ユナイテッドとの6ポインターマッチを制すことができれば、優勝にまた一歩近づくことになる。ホームでの一戦ということもあり、勝ち点3を手にしたいところだ。
連勝街道を突き進むユナイテッド
しかしそう簡単に勝ち抜けないのがプレミアリーグ。というのもアーセナルが今季リーグ戦で唯一敗戦を喫している相手が何を隠そうユナイテッドなのだ。
9月にオールド・トラッフォードで行われた試合ではマーカス・ラッシュフォードの2発を含む3ゴールを上げ、3−1でアーセナルを下した。しかもこの頃のユナイテッドはエリック・テン・ハーグ監督就任初期の段階にあり、苦しいシーズン序盤戦を過ごしていた。その中での勝利で、ユナイテッドのポテンシャルを示した一戦でもあった。
そして今、この頃の”近年のいつものユナイテッド”の姿はもはやない。
前節、マンチェスター・シティとのマンチェスターダービーでは2−1の逆転勝利。ブルーノ・フェルナンデスの同点ゴールは、マーカス・ラッシュフォードのオフサイドが絡んだ”疑惑の判定”であったものの、しっかりと逆転しきるところは今のユナイテッドの好調ぶりを示している。
これでリーグでは7連勝、公式戦では9連勝となった。今最も勢いに乗っているチームといっても過言ではないほどの充実期にある。
気づけば順位も4位まで浮上。2位のマン・シティにわずか1ポイント差。アーセナルにも9ポイント差となっていて、直接対決に勝利すれば「6」まで縮めることができる。19試合消化の段階で首位と勝ち点差6となれば、現実的に優勝を目指せる勝ち点差といって間違いないだろう。逆に敗れて勝ち点差が12に広がれば優勝の望みは非常に薄くなってくる。
それだけにユナイテッドとしては是が非でも勝ち点3を獲得したいところ。アウェーに乗り込む一戦となるが、勝利を強く意識して試合に臨んでくるはずだ。
注目の決戦は22日KO
ホームでユナイテッドを叩き、首位を不動のものとしたいアーセナル。勢いのままに6ポインターマッチを制して優勝争いへ復帰したいユナイテッド。
今季のプレミアリーグの行方を占うほどの大注目の一戦は22日にキックオフとなる。
※データは1月16日終了時点
※ユナイテッドは18日に未消化分の第7節クリスタル・パレス戦も控えている。この試合に勝利すればアーセナル戦前に勝ち点差を「6」まで詰めている可能性あり