キリアン・ムバッペに関する全て:年齢、タイトル、契約、年俸、純資産、そしてフランススターの家族

キリアン・ムバッペは、弱冠23歳にして世界のサッカー界のアイコンの一人となった。

 

フランス代表の彼は、すでにワールドカップのタイトルと5つの国内リーグタイトルを獲得し、UEFAチャンピオンズリーグの決勝戦にも進出している。

 

クリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシがキャリアの黄昏時を迎える中、ムバッペは新世代のグローバルスーパースターを牽引する存在だ。

 

ムバッペが2022年の夏にクラブと締結した契約内容は、慌ただしい移籍市場で最も大きな話題の一つだった。そして、彼が世界規模でどれだけ大きく成長したかを反映している。

 

ここでは、このスポーツで最も輝く若者の一人であるキリアン・ムバッペについて、知っておくべきことを紹介する。

 

キリアン・ムバッペのPSGでの契約と年俸

 

キリアン・ムバッペは2017年夏にASモナコからPSGに加入した。当時まだ19歳だった彼に、パリジャンは1億8000万ユーロという途方もない金額を支払った。

 

当初は買い取りオプション付きの期限付き移籍で加入したが、1年後にPSGはオプションを行使し、ムバッペは4年契約にサインした。

 

その契約は2022年夏に満了となり、フランス代表は次にどこでプレーするのか、大注目となった。スペインのレアル・マドリーに移籍するのではという憶測が飛び交う中、ムバッペはUターンしてフランスのクラブに残ることを決め、PSGと新たに3年契約を結んだ。その内容は、給与だけで2億5000万ユーロ以上と言われ、一部報道によれば、総額6億3000万ユーロ以上になる可能性があるという。

 

『ニューヨーク・タイムズ』や『ガーディアン』などによれば、ムバッペの新契約では、3年間でそれぞれ2500万ユーロ(税込)、合計7500万ユーロ(税込)の給与が支払われるという。また、クラブ残留に同意しただけで1億ユーロのサインボーナスを獲得した。

 

アメリカ在住のジャーナリスト、ザック・ロウイがフランスでの報道から最初に共有した税抜の数字では、ムバッペの年俸総額7200万ユーロに、税抜1億8000万ユーロ相当の契約ボーナス(契約期間中3分割して支払われる)が加わる。また、税抜2億4000万ユーロの“ロイヤリティボーナス”も含まれている。これは3年ごとに分割して支払われ、ムバッペがPSGのロスターに登録されることで付与される。サインボーナスとロイヤルティボーナスの違いは、サインボーナスがムバッペの契約締結だけで全額を獲得できるのに対し、ロイヤルティボーナスはムバッペがその後毎年PSGに在籍することで各分割額を獲得できる点だ。ロイヤリティボーナスは毎年少しずつ増えていき、2022年には7000万ユーロ、2023年には8000万ユーロ、2024年には9000万ユーロに上昇する。

 

最後に、ムバッペの契約は当初3年契約と報じられていたが、フランスメディアによると、実際には2年契約で3シーズン目には選手オプションが付くという。これは、ムバッペが2023年夏に移籍を強行する力を持つことになるため、非常に重要なことだ。もし、ムバッペが移籍を希望した場合、3年目のオプションを行使するつもりはないとクラブに伝えることができ、PSGはわずか数か月以内に同選手の移籍先を見つけるか、世界で最も価値のある選手の一人を無償で失うことになるため、クラブにとって壊滅的な金銭的打撃を受けてしまいかねない。

 

また、ムバッペの新契約は、クラブにおける特定の執行決定権を与えるという報道もあり、新監督の採用や新選手との契約について発言権があるとも言われているが、これらの報道については、クラブと選手の双方が異議を唱えた。

 

新契約締結後も、ムバッペが早ければ来オフにレアル・マドリーに移籍する可能性があるという憶測が静まることはない。ムバッペは現在PSGで3年契約を結んでいるが、PSGがあらゆる移籍の可能性において交渉力を用いれば、ムバッペが無償で退団する姿を見るのではなく、最終的には高額な移籍金を獲得することが可能になる。

 

キリアン・ムバッペのトロフィー獲得数

 

わずか23歳にして、キリアン・ムバッペはすでにトロフィー、銀メダル、素晴らしい個人賞のコレクションを手にしている。

 

これまでに獲得した最高の栄冠は、フランス代表での2018年ワールドカップ優勝であり、ムバッペは決勝のクロアチア戦でネットを揺らした。また、フランス代表としてUEFAネーションズリーグも制覇している。

 

一方、クラブレベルでは、フランス国内でリーグ・アンを5回制覇し、チャンピオンズリーグでも優勝に迫ったが、2019-20シーズンの決勝でバイエルン・ミュンヘンに1-0で敗れた。

 

ムバッペがASモナコで獲得したトロフィー数

 

大会
2016-17 リーグ・アン
2016-17 クープ・ドゥ・ラ・リーグ

(準優勝)

 

ムバッペがPSGで獲得したトロフィー数

大会
2017-18 リーグ・アン
2017-18 クープ・ドゥ・ラ・リーグ
2017-18 クープ・ドゥ・ラ・リーグ
2018-19 リーグ・アン
2018-19 クープ・ドゥ・ラ・リーグ

(準優勝)

2019 トロフェ・デ・シャンピオン
2019-20 リーグ・アン*
2019-20 クープ・ドゥ・ラ・リーグ
2019-20 クープ・ドゥ・ラ・リーグ
2019/20 UEFAチャンピオンズリーグ

(準優勝)

2020/21 クープ・ドゥ・ラ・リーグ
2021/22 リーグ・アン

 

* 2019-20シーズンのリーグ・アンは新型コロナウイルス観戦拡大の影響で短縮され、最終順位表は勝ち点の合計ではなく、1試合あたりの勝ち点で計算されている。

 

ムバッペがフランス代表で獲得したトロフィー数

大会
2016 UEFA欧州U-19選手権
2018 FIFA ワールドカップ
2020-21 UEFA ネーションズリーグ

 

キリアン・ムバッペ モナコ、PSGでのクラブキャリア

 

キリアン・ムバッペは、6歳の時にパリ北東部の郊外にある小さなクラブ、ASボンディでユース選手としてサッカーキャリアをスタートさせた。そこで彼は、父親のウィルフリッドから指導を受けた。

 

2011年にはフランスのエリートアカデミー、クレアフォンテーヌに移り、レアル・マドリーとチェルシーから練習への招待を受け、2013年にASモナコと契約を結んだ。

 

ムバッペは2015年に初めてトップチームでのプレーを経験し、12月上旬にカーンとのリーグ戦後半に交代出場してデビューを果たした。その数日後、ヨーロッパリーグでのトッテナム戦(4-1で敗戦)でキャリア初のアシストを記録し、クープ・ドゥ・フランスのFCシャンブリー戦でプロ初ゴールを決めた。

 

翌シーズン、ムバッペは19歳にして爆発的な人気を博し、15ゴール11アシストでモナコを2016-17シーズンのリーグ・アン優勝に導いた。国内の2冠制覇を目前にしたものの、クープ・ドゥ・ラ・リーグ決勝でPSGに敗れた。

 

2017年の夏、ムバッペは1億8000万ユーロという破格の移籍金でPSGに移籍し、史上最高額の移籍を実現させた。PSGでは5シーズンで4つのリーグタイトルを獲得し、当時の契約が満了する2022年の夏前にチャンピオンズリーグの決勝に進出。レアル・マドリーへの移籍が噂された中、ムバッペはPSGと再契約を結び、チャンピオンズリーグのタイトル獲得を望んでいる。

 

ムバッペはレアル・マドリーのファンであることを公言しており、ロス・ブランコスへ移籍するのでは、という憶測が広まった。また、2022 チャンピオンズリーグ決勝のリヴァプール戦では、レアル・マドリーを応援していた。

 

キリアン・ムバッペのフランス代表でのキャリア

 

まだ若いが、キリアン・ムバッペは世界最高の選手の一人となり、フランス代表でも活躍している。

 

2022 FIFAワールドカップまでに、ムバッペはフランス代表として59試合に出場して28ゴールを記録している。

 

ムバッペの代表チームでの最高の功績は、2018 ワールドカップのタイトルを獲得したことで、大会を通して4ゴール、1アシストを記録した。4-2で勝利したクロアチアとの決勝ではファイナルゴールを決めてトロフィーを掲げ、大会最優秀若手選手にも選ばれた。ワールドカップの決勝戦でゴールを決めた選手としては、ペレに次いで2番目に若い選手だった。

 

しかし、この優勝以来、ムバッペとフランスは頂点に立ち続けるために苦闘を続けている。Euro 2020(コロナの流行により2021年に開催)では、ラウンド16でスイスにPK戦で敗退し、ムバッペはこのPK戦で唯一の失敗を記録してしまった。レ・ブルーは2020-21 UEFAネーションズリーグの栄冠を勝ち取るまでに回復。2022年ワールドカップまでのグループステージ6試合でわずか1勝と苦しんだが、2022-23ネーションズリーグAからの降格を辛くも回避した。

 

キリアン・ムバッペの純資産

 

2022年5月の時点で、『Forbes』はキリアン・ムバッペの純資産を4400万ユーロと記載しているが、その後確実に増えている。

 

その掲載以降、ムバッペはPSGと数億ドル相当の新契約にサインし、テレビゲーム“EA Sports FIFA 23”のカバーアスリートに選ばれている。

 

ムバッペは、アパレルメーカーのナイキ、時計メーカーのウブロ、中国の乳製品メーカー蒙牛、コロンメーカーのクリスチャン・ディオール、サングラスメーカーのオークリーとエンドースメント契約を結んでいる。FIFA21とFIFA22のカバーアスリートを務めたこともある。

 

9月中旬、『Sportico』の記事で、ムバッペはクリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシを抜いて、世界で最も稼いだサッカー選手と評価された。記事によれば、ムバッペの2022年の収入は、フィールドでのプレーで1億500万ドル、エンドースメント契約で2000万ドルで、合計1億2500万ドルになると推定されている。

 

キリアン・ムバッペの妻と家族

 

キリアン・ムバッペは1998年に故郷フランスのパリ、ボンディ郊外で生まれた。

 

父親のウィルフリッドはカメルーン出身で、ムバッペの代理人を務めている。母親のフェイザはアルジェリア系で、ASボンディに所属していた元プロハンドボール選手だ。

 

また、ムバッペにはジレス・ケンボ・エココという兄がおり、6歳の時にムバッペ家の養子となった。エココはスタッド・レンヌ、アル・ナスル、そして直近の所属先であるトルコのブルサスポルでプロサッカー選手として活躍し、2019年に解雇された。元フランスユース代表のエココは現在34歳で、プロでは3年プレーしていない。

 

ムバッペは未婚だ。フランスのソングライター、ダヴィッド・ハラデーの娘であるフランス人女優エマ・スメットと交際していたことがある。しかし最近、プレイボーイ初のトランスジェンダーカバーモデルとして話題を呼んだフランス人モデルのイネス・ラウと一緒にいるところを目撃されている。