ブラジルは、ワールドカップで何度優勝している?

FIFAワールドカップの歴史上、最高の成績を残しているブラジルは、世界最強のサッカー大国のひとつだ。

2022年FIFAワールドカップ・カタール大会において、ブラジルは近年稀に見るスター軍団を誇り、多くの人々から優勝候補と目されている。

2016年からチッチ監督が指揮をとるブラジルは、2019年のコパ・アメリカを制し、その成功をワールドカップのタイトルにつなげようとしている。

ブラジルはワールドカップ最多優勝を誇っており、ヨーロッパの強豪、ドイツとイタリアよりも1回多く頂点に立っています。この事実だけでも、毎回、優勝候補に挙げられるが、今年は特にタレントが揃ったチームとなっている。

ブラジルは、ワールドカップで何度優勝しているのか。

ブラジルは、輝かしいサッカーの歴史の中で、FIFAワールドカップを5度制しており、他のどの国よりも多く優勝している。これは、ユニフォームの紋章の上にある5つの星が示している。

1958年のワールドカップの決勝戦、セレソンはペレが2得点を挙げる活躍を見せ、5-2で開催国のスウェーデンを下して初優勝を飾った。

直近の優勝は、スーパースター、ロナウドが決勝で2ゴールを決め、ドイツを下した2002年大会だ。

FIFAワールドカップ1958年大会

ワールドカップ黎明期こそ、あまり目立たなかったブラジルだが、1950年に決勝進出を果たし、その名を知らしめた。あと一歩のところで優勝には届かなかったはものの、その8年後、再び注目を浴びることになる。

決勝ではペレが2得点を挙げ、ブラジルはスウェーデンで初めて優勝トロフィーを掲げた。ブラジルはこの大会で6試合中5試合に勝利した。唯一、勝利を逃したのは、スコアレスドローに終わったグループステージでのイングランド戦だった。

当時17歳だったペレは、1-0で勝利した準々決勝のウェールズ戦での決勝点、準決勝のフランス戦でハットトリック、決勝ではスウェーデンから2ゴールを奪い、世界にその名を轟かせた。

FIFAワールドカップ1962年大会

1938年にイタリアが初めてワールドカップ連覇に成功した後、ブラジルがそれに続いた。1962年に連覇を果たし、優勝トロフィーを掲げている。それ以来、この偉業を達成したチームはない。

ペレはグループステージの序盤で負傷し、残りの試合に出場することはできなかったが、ブラジル代表は彼抜きでも戦い続けた。ガリンシャとババが決勝トーナメントで8ゴールを決め、ブラジルを2度目の優勝に導いた。決勝では、チェコスロバキアを3-1のスコアで破った。

FIFAワールドカップ1970年大会

くじ引きの制度が十分に整っていなかったため、ブラジルは前回大会覇者のイングランドと同グループに入った。この2チームの試合では、ペレが自身のキャリアで最も素晴らしいストップだったと評した、ゴードン・バンクスのスーパーセーブが注目を集めたが、それでもブラジルは1-0で勝利を掴み、グループリーグを首位で突破した。ブラジルはペルーとウルグアイを下して決勝に進み、イタリアと対戦することになった。

ペレはエスタディオ・アステカで行われた決勝で先制点を挙げ、チームメイトが3点を追加し、4-1でイタリアを撃破した。ブラジルにとって3度目のワールドカップ制覇を成し遂げたのだ。

FIFAワールドカップ1994年大会

4度目の優勝を目指すブラジルは、アメリカで苦しみながらも、僅差での勝利を積み重ねる。グループリーグでは、ロシアとカメルーンに勝利したものの、スウェーデンと1-1で引き分け、全勝でのグループステージ突破を逃した。それでも、決勝トーナメントへの道が開かれた。

ブラジルは、決勝トーナメント1回戦で開催国のアメリカを1-0で破り、オランダとスウェーデンをそれぞれ1点差で下した。ローズボウルで行われたイタリアとの決勝は、ワールドカップで初めて、そして現在でも唯一の、スコアレスで終わった試合だった。結果、ブラジルはPK戦を3-2で制し、トロフィーを手にした。ドゥンガが3本目のPKを決めると、イタリアのレジェンド、ロベルト・バッジョのシュートはバーを越え、ブラジルの勝利が決まった。

FIFAワールドカップ2002大会

初の共同開催となった日韓大会では、優勝候補のフランスとアルゼンチンがグループステージで敗退したため、トルコ、コスタリカ、中国を抑えてグループCの頂点に立ったブラジルが主導権を握ることとなった。

セレソンは決勝トーナメントでベルギー、イングランドを破り、準決勝ではトルコとの再戦を制した。決勝のドイツ戦は、前半をスコアレスで折り返したものの、ロナウドが2得点を挙げ、パルメイラスのレジェンドGKマルコスがドイツに立ちはだかり、横浜スタジアムで2-0の勝利を収めた。この勝利は、ブラジルだけでなく、南米のチームが優勝した最後のワールドカップとなっている。

ブラジルは、ワールドカップ決勝で何度敗れているのか。

FIFAワールドカップ1950年大会決勝

ワールドカップ初優勝の前に、ブラジルは第4回大会の決勝で敗戦を喫した。第二次世界大戦の影響で12年のブランクを経て開催された1950年大会。この時点でのブラジルのワールドカップでの最高成績は、1938年大会で達成した3位だった。

ブラジルで開催された1950年大会は、ワールドカップ史上で唯一、決勝戦が行われず、4チームによる総当たり戦で優勝国が決められた。しかし、結局はウルグアイとブラジルの最終戦で優勝が決定したため、これが事実上の決勝戦となった。ブラジルは引き分け以上で優勝が決まる、有利な状況だった。試合は後半にブラジルが1-0でリードを奪うが、ペペ・スキアフィーノとアルシデス・ギジャのゴールでウルグアイが逆転勝利し、優勝を決めた。

決勝で敗退したブラジルは、2大会後にトロフィーを手にするまで、8年間待つことになった。

FIFAワールドカップ1998年大会決勝

1994年のワールドカップで優勝したブラジルは、史上2度目となる連覇を目指した。グループステージでノルウェーに敗戦したものの、グループAを首位で通過した。準々決勝でデンマークを1点差で破り、準決勝ではオランダをPK戦の末に下し、フランスとの決勝に駒を進めた。

決勝では、ジネディーヌ・ジダンが2得点を挙げて、フランスに3-0の勝利をもたらし、伝説的な地位を確立した。体調が万全でなかったロナウドは、最終的に大会の最優秀選手に選ばれたものの、決勝での敗戦を阻止するパワーはなかった。

ネイマールはワールドカップで優勝したことがあるのか。

2010年に代表デビューして以来、ネイマールは一度もFIFAワールドカップで優勝したことがない。

ブラジルが最後に優勝したワールドカップは、彼の代表トップチームでのキャリアが始まる8年前のことだった。実際、ブラジルが最後にワールドカップで優勝した2002年、ネイマールはまだ10歳だった。

初のワールドカップは2014年で、4得点を挙げてブラジルの準決勝進出に貢献したが、コロンビアのファン・スニガの膝蹴りが背中に入り、腰椎を骨折して戦線を離脱した。

2018年にワールドカップに戻ってきたネイマールは、2ゴール2アシストでブラジルの準々決勝進出に貢献したが、セレソンはベルギーの「黄金世代」に屈した。ネイマールは無得点に抑えられ、2-1で敗れた。アディショナルタイムに、あわや同点弾というシュートを放ったが、ティボー・クルトワのスーパーセーブに阻まれた。

ワールドカップでのブラジルの歴史

7回の決勝トーナメント進出と5回のワールドカップ優勝を果たしたブラジルは、優勝4回のドイツとイタリアを抑え、FIFAワールドカップ史上最も成功した国となっている。

1958年に初優勝を果たしたブラジルは、南米のチームで唯一、ワールドカップを2回以上制しており、ウルグアイとアルゼンチンの2倍以上、優勝を経験している。

また、ブラジルは1950年と2014年の2回、ワールドカップの開催国となっている。1950年は惜しくも1点差で及ばず、2014年は準決勝で倒れ、いずれもトロフィーを獲得できていない。

開催国

進出ステージ

敗退した試合

最多得点者

1930

ウルグアイ

グループステージ敗退

プレギーニョ (3)

1934

イタリア

ベスト16

スペイン (3-1)

レオニダス (1)

1938

フランス

3位決定戦

イタリア (2-1)

レオニダス (7)*

1950

ブラジル

準優勝

ウルグアイ (2-1)

アデミール (9)*

1954

スイス

ベスト8

ハンガリー (4-2)

ディディ、ジュリーニョ、ピンガ (2)

1958

スウェーデン

優勝

ペレ (6)

1962

チリ

優勝

ガリンシャ、ババ (4)

1966

イングランド

グループステージ敗退

4人が各1ゴールでタイ

1970

メキシコ

優勝

ジャルジーニョ (7)

1974

西ドイツ

3位決定戦

ポーランド (1-0)

リベリーノ (3)

1978

アルゼンチン

3位決定戦

ディルセウ、ディナマイト (3)

1982

スペイン

第2グループステージ

イタリア (3-2)

ジーコ (4)

1986

メキシコ

ベスト8

フランス (PK戦)

カレカ (5)

1990

イタリア

ベスト16

アルゼンチン (1-0)

カレカ、ミュラー (2)

1994

アメリカ

優勝

ロマーリオ (5)

1998

フランス

準優勝

フランス (3-0)

ロナウド (4)

2002

日本/韓国

優勝

ロナウド (8)*

2006

ドイツ

ベスト8

フランス (1-0)

ロナウド (3)

2010

南アフリカ

ベスト8

オランダ (2-1)

ルイス・ファビアーノ (3)

2014

ブラジル

3位決定戦

オランダ (3-0)

ネイマール (4)

2018

ロシア

ベスト8

ベルギー (2-1)

ネイマール、コウチーニョ (2)

* 他国を含めた、大会の得点王