ワールドカップ2022では何人まで交代可能? カタール大会で導入される新ルールを解説
選手を交代することで試合の流れを引き寄せることもできれば、逆に手放してしまうこともある。今回のワールドカップでは、その重要性を嫌というほど実感することになりそうだ。
祖国の期待を一身に背負いながら、適切なタイミングで適切なカードを切れるかどうか。その決断力が勝負を分けるポイントと言っても過言ではない。
ドイツが延長戦の末にアルゼンチンを下した2014年のワールドカップ決勝では、途中出場のマリオ・ゲッツェが決勝点を奪った。
FIFAがワールドカップ2022の交代枠拡大を決定したことで、カタールに乗り込む各国代表監督の責任はこれまで以上に重くなったのかもしれない。
ワールドカップ2022では何人まで交代可能?
FIFAの決定により、ワールドカップ2022では各チームが1試合につき5人まで交代できることになった。
従来のワールドカップでは3人まで交代可能だったため、カタール大会でのこの変更には極めて大きな意味がある。
FIFAが交代人数の増加を認めた背景には、いまだに収まらない新型コロナウイルス感染症の影響に加え、今大会が特殊な時期に開催されるという事情もあった。
各チームとも1試合につき5人まで交代できるものの、交代回数はハーフタイムを除く3回までとなっている。
延長戦で交代可能な人数は?
ワールドカップ2022で試合が延長戦に突入した場合、各チームは新たにもう1人交代することができる。
つまり90分までに5人の交代枠を使い切っていても、延長戦で6人目の交代が可能になるわけだ。
これはワールドカップ史上初めて、試合中にスタメンの半数以上の入れ替えが可能になることを意味する。
今大会でベンチ入りできる人数は?
ワールドカップ2022では交代枠だけでなく、試合当日にベンチ入りできる人数も増やされている。
各チームがそれぞれの試合に登録できる控え選手は、これまでの12人から15人に拡大された。
つまり最大で26選手に加え、11人のチームスタッフがベンチ入りを認められる。
各国リーグでは何人まで交代可能?
新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、世界各国のリーグで試合中の交代枠を3人から5人に増やす措置が取られた。
プレミアリーグもそのひとつで、3人に戻していた時期もあったが、現場からの要望に応じて2022-23シーズンから再び5人交代制を取り入れている。
メジャーリーグサッカーは5人交代制を継続している他、脳震とうの疑いがある選手についてはさらに2人の交代を認める措置を試験的に導入している。
2022年6月、国際サッカー評議会(IFAB)は5人交代制を競技規則として正式に明文化する決定を下したが、これを適用するかどうかは各大会主催者に判断が委ねられた。