ワールドカップ2022に出場しないベストプレーヤー。カタール大会出場を逃すスーパースターは?
ワールドカップは、地球上最高のサッカー選手が集う究極のショーケースであり、カタール2022は、出場する選手たちに比類なき試練を与える。
冬期に開催される大会は大きな注目を集めている。FIFAが中東での開催に固執した結果、ヨーロッパ諸国の国内シーズンに対する要求が論争を巻き起こした。
しかし、カタールに集結する国々とスター選手に注目が集まる一方で、出場できない大物選手もいる。世界的なスーパースターの中には、自国の代表チームで出場機会を確保できず、飛行機に乗れない者もいる。
エリック・カントナ、ジョージ・ウェア、ライアン・ギグス、ジョージ・ベスト、アルフレッド・ディ・ステファノといった伝説的な選手たちには、ワールドカップでプレーしたことがないという不名誉が付いてしまっている。2022年には、その不名誉なリストにさらに名前が加えられることになるのだ。
アーリン・ハーランド(ノルウェー)
その爆発的な得点力により、ハーランドはヨーロッパでも注目の的だった。マンチェスター・シティがプレミアリーグ開幕前に獲得に成功したハーランドは、イングランドでの短期間のプレーですでに記録を更新している。ノルウェーのスター選手は、プレミアリーグ史上最速となる、わずか6試合で1シーズン10ゴールを達成。ところが代表戦になると、ハーランドは予選で5ゴールを挙げたものの、UEFAグループGではトルコがオランダに次いで2位となり、敗退した。
モハメド・サラー(エジプト)
エジプトはAFCON2022の決勝でセネガルにPKで敗れた。そのわずか1か月後に行われたCAFワールドカップ予選の最終ラウンドでも、再び同じことが起こった。両国は、ワールドカップ出場権を決めるためにホーム&アウェイの2試合で激突。2試合ともにホームチームが1-0で勝利したため、2試合合計のスコアで並び、またもPK戦に突入した。リヴァプールのスターであるサラーは、セネガルのファンによるレーザーポインターによる影響でPKを失敗した。
ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン)
レジェンドストライカーは、しばらく代表引退を考えていたが、スウェーデンがワールドカップ出場権を獲得するためUEFA予選プレーオフを突き進む中、代表復帰を決断した。スウェーデンはプレーオフ・パスBの決勝でポーランドに2-0で敗れ、ズラタンは自宅でカタールでの本大会を見る結果になった。イブラヒモビッチは、ポーランドとの決勝戦では先発せず、チームがすでに2点ビハインドの状況だった最後の10分間だけプレーした。
ルイス・ディアス(コロンビア)
過去2大会でグループステージを突破したコロンビアとディアスは、カタールには行かない。CONMEBOLの予選トーナメントを6位で終えたコロンビアは5位を逃し、UAEまたはオーストラリアとの大陸間予選プレーオフへの切符を、わずか勝ち点1差で逃した。18試合でわずか5勝に終わったコロンビアは引き分けが多く、予選通過に十分な勝ち点を得ることができなかった。
ピエール・エメリク・オーバメヤン(ガボン)
話題になったアーセナル退団を経て、バルセロナからチェルシーに移籍したオーバメヤンは、今年の9月にプレミアリーグに復帰し、再び注目を浴びる存在となった。予選で重要な2ゴールを決めたにもかかわらず、ガボンはCAFプレーオフの出場権争いでモー・サラーを擁するエジプトに敗退した。
フランク・ケシエ(コートジボワール)
ACミランとの契約満了に伴い、バルセロナに移籍したMFのケシエは、この数か月、大きな飛躍を遂げた。しかし、コートジボワールがグループリーグ最終戦でカメルーンに敗れてしまい、不屈のライオンがその座を勝ち取った。クラブは移籍しても、ワールドカップには出場しない。
マルティン・ウーデゴール(ノルウェー)
2021-22シーズン開幕にノースロンドンへ完全移籍を果たしたウーデゴールは、ミケル・アルテタ率いるアーセナルのキープレーヤーとしての地位を確立している。2021年にノルウェーのキャプテンを引き受けたものの、ストーレ・ソルバッケンのチームを引っ張れなかった。元レアル・マドリーのスターは、ハーランドとともに、自宅でワールドカップを観戦する。
ヴィクター・オシムヘン(ナイジェリア)
ナイジェリアはアフリカワールドカップ最終予選でガーナにアウェイゴール差で敗れ、スーパーイーグルスは過去4大会で初、過去8大会では2度目のワールドカップ出場を逃すこととなった。ナポリでプレーする23歳のストライカー、ヴィクター・オシムヘンは、ホーム、アウェイゲームともに無得点で、チームをカタールに導けなかった。
エディン・ジェコ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
セリエAのインテル・ミラノで、ベテランストライカーのジェコは、終わりの見えない晩秋を楽しんでいるようだ。ボスニア・ヘルツェゴビナのワールドカップ出場は、フランスとウクライナと同組になってしまった厳しいグループステージに阻まれた。代表でのゴール記録、最多出場試合記録を保持するキャプテンは、Euro 2024前に代表でのキャリアに終止符を打つ可能性がある。
ウィルフレッド・ザハ(コートジボワール)
クリスタル・パレスのウィンガー、ザハも2022年のワールドカップ出場を逃したコートジボワール代表の一人だ。パトリス・ボーメル監督のチームは、2006年から2014年まで3大会連続でワールドカップ出場を果たした。
ミゲル・アルミロン(パラグアイ)
ニューカッスル・ユナイテッドのウィンガー、アルミロンは、CONEMBOLでパラグアイが予選敗退となったため、2022年のワールドカップには出られない。パラグアイは予選サイクルの比較的早い段階で敗退が決まった。予選終盤のエクアドルとペルーとの試合は、プライドをかけて戦うのみだった。
ナビ・ケイタ(ギニア)
3月のAFCON最終予選でサラーとサディオ・マネによるリヴァプール対決が実現した。同じレッズのスターことケイタは、その姿を見ることしかできなかった。ギニアは2次予選で1勝もできず、ワールドカップ出場の夢は潰えた。
ホセフ・マルティネス(ベネズエラ)
MLSでゴールを量産していたにも関わらず、アルミロンとアタランタ・ユナイテッドでチームメートだったマルティネスは、CONEMBOL予選でわずか1ゴールしか挙げられず、ベネズエラを引っ張れなかった。その結果、ホセ・ペケルマンのチームは、波乱を起こせなかった。
ダビド・アラバ(オーストリア)
レアル・マドリーに所属するアラバは、オーストリアがプレーオフでガレス・ベイルが中心のウェールズに2-1で敗れてワールドカップへの望みを絶たれたため、ワールドカップに出場できない。
パトリック・シック(チェコ)
チェコ代表のシックはEuro 2020で注目を集めたが、メジャートーナメントで輝くには、次のチャンスを待たなければならない。チェコは、UEFAプレーオフ1回戦でスウェーデンに延長戦で1-0で敗れた。
マルコ・ヴェッラッティ(イタリア)
世界で最も著名なMFの一人でありながら、ヴェッラッティが出場したワールドカップは、2014年大会のみだ。2018年にも出場を逃したイタリアは、今回もUEFAプレーオフで北マケドニアに衝撃的な敗北を喫したため、カタール大会に出られない。
ジェンギズ・ウンデル(トルコ)
ウンデルは、ローマからマルセイユに期限付き移籍していた昨シーズン、才能あふれる選手として印象に残った。トルコはプレーオフでポルトガルに3-1で敗れたため、カタール大会には出場しない。
フェデリコ・キエーザ(イタリア)
キエーザはEuro 2020でのイタリアの優勝に重要な役割を果たしたが、深刻なケガのため、チームが敗れた北マケドニアとのプレーオフに出場することができなかった。
トマス・ソウチェク(チェコ共和国)
ここ数年、プレミアリーグでウェストハムが復活を遂げた背景には、ソウチェクの存在がある。しかし、彼はカタール大会には出場しない。チェコ代表のキャプテンを務めるMFは、スウェーデンに敗れたプレーオフで警告を受けた。
リヤド・マフレズ(アルジェリア)
マンチェスター・シティでは大舞台でのプレー経験が豊富なマフレズだが、アルジェリアは予選で敗退したため、ワールドカップには出場しない。カメルーンとのアフリカプレーオフ第1戦には1-0で勝利したものの、第2戦は延長戦の末に2-1で敗れ、敗退した。