2022年W杯に出場しない主なチームは? 出場できない大国たち

2022年のワールドカップでは、32の国がスポーツ界有数の名誉ある賞を競う。だが、世界各地からトップクラスの選手やチームが1か月にわたってカタールに集う中、同じように著名なサッカー大国の一部は自国から大会を見守らなければならない。

 

2021年11月のワールドカップ欧州予選プレーオフの組み合わせが決まった時に、どちらかの予選敗退が確実となったのが、イタリアとポルトガルだ。一時は、どちらも本大会に出場できないかもしれないと思われた。

 

両国には長い歴史がある。イタリアはワールドカップ優勝4回。直近では2006年大会を制しており、昨年はEURO2020でも戴冠を果たした。その前の2016年に欧州を制したのがポルトガルで、代表通算得点記録で歴代最多のクリスティアーノ・ロナウドを擁する。

 

どちらのチームもワールドカップに出場すべきなのは、議論の余地がない。だが、最終的に出場を果たしたのはポルトガルのみとなった。

 

両国はそれぞれ予選をグループ2位で終えた。ポルトガルはグループAでセルビアに勝ち点3及ばずの2位。一方、イタリアはグループCでスイスの後塵を拝した。試合終盤のジョルジーニョのPK失敗が大きな代償となり、最終節を前にしたスイス戦で引き分けている。

 

プレーオフで両国が同じグループとなり、ポルトガルとイタリアの決勝戦でワールドカップ出場国が決まると思われた。だが、準決勝でイタリアは北マケドニアに衝撃的な敗北を喫したのだ。

 

しばらく成功していたイタリアにとっては、最低の結果となった。だが、ここで見られるように、2022年ワールドカップ出場を逃した国際的なトップチームは、彼らだけではない。

 

  • 2022年W杯を逃した主要国

 

2022年のカタール・ワールドカップ出場を逃したトップクラスのチームは以下のとおりだ。

 

  • イタリア

 

2018年大会のイタリアの予選敗退は、本当に誰も想像していなかった。だからこそ、アッズーリ(イタリア代表)が2大会連続でワールドカップ出場を逃したのは驚くべきことだ。前回のプレーオフでスウェーデンに敗れたイタリアは、37試合連続無敗という世界記録を樹立し、ウェンブリーでEURO2020を制した。しかし、スイスや北アイルランドに勝てず、本大会への自動出場権を得られる予選首位通過を果たせず。そして驚くべきあの北マケドニア戦の敗北で、2018年9月に続く2度目の敗退となった。

 

  • ロシア

 

ロシアはそれまでのFIFAランキングで35位だった。2018年ワールドカップのホスト国は、2022年大会予選のグループHでクロアチアに1ポイント差の2位となり、プレーオフでポーランドと対戦することになった。だが、FIFAとUEFAはウクライナ紛争の中でロシアの出場を禁止した。不戦勝となったポーランドは、続くスウェーデン戦を制し、本大会出場を果たしている。

 

  • ハンガリー

 

抽選前の世界ランキングが41位だったワールドカップ優勝2回のハンガリーは、予選で低迷した。グループIでイングランド、ポーランド、さらにアルバニアにも及ばない4位となったのだ。世界ランク最下層のアンドラとサンマリノがいたことで、最下位となるのを免れただけに終わった。

 

  • ノルウェー

 

ノルウェーはグループGを3位で終えた。予選で勝ち点18は、プレーオフに進出した予選2位の5チームよりも多い数字だ。しかし、トルコに3ポイント及ばなかったことでプレーオフに進めず、ノルウェーは落胆しているだろう。また、彼らの予選敗退は、マルティン・ウーデゴールやアーリング・ハーランドといったタレントたちをワールドカップで見られないことも意味する。

 

  • スロバキア

 

スロバキアはグループHで後れを取った。突破したクロアチアとは勝ち点9差、スロベニアと並ぶ勝ち点14に終わっている。ロシアの出場禁止でスロバキアは予選突破の可能性を得られるかもしれないと考えられたが、欧州予選プレーオフにロシアの代わりのチームが含まれることはなかった。

 

  • ルーマニア

 

またもヨーロッパのチームであり、欧州予選がいかに厳しい競争であるかの指標だ。ルーマニアはグループJを3位で終え、予選敗退となった。このグループはドイツが支配し、北マケドニアがルーマニアに1ポイント差の2位となっている。

 

  • アイルランド

 

アイルランドはグループAを3位で終え、ワールドカップに出場できなかった。セルビアとポルトガルの後塵を拝し、ルクセンブルクと並ぶわずか9ポイントという不本意な結果に終わっている。

 

  • パラグアイ

 

このリストで初めて欧州以外のチームの登場だ。パラグアイの予選での低迷は驚きだった。南米予選が難しいことは知られている。そして、パラグアイは苦しんだ。まだ数試合を残した時点で敗退となり、カタールへの飛行機に乗らないこととなった。

 

  • コートジボワール

 

アフリカ予選も同じように突破するのが厄介だ。だが、アフリカ王者に2度輝いたコートジボワールだけに、自分たちの予選に失望しているだろう。2次予選をカメルーンに2ポイント差の2位で終え、3次予選に進むことができなかった。

 

  • エジプト

 

モハメド・サラーはアフリカ3次予選でリヴァプールの元チームメートであるサディオ・マネ、そして彼を擁するセネガルに再び敗れ、ワールドカップに出場できないこととなった。エジプトはセネガルとの2試合の末に、アフリカネイションズカップ決勝同様にPK戦で敗れている。

 

  • アルジェリア

 

アルジェリアのリヤド・マフレズもワールドカップで不在となる。アフリカ3次予選でカメルーンに驚きの黒星を喫したからだ。「不屈のライオン」(カメルーン代表)は2試合合計で2-2と引き分け、アウェーゴールの差で本大会における輝かしい歴史を続けることになった。

 

  • ナイジェリア

 

アフリカ3次予選のもうひとつの犠牲者だ。ナイジェリアは最終予選でガーナに敗れ、カタールへの切符を得られなかった。「ブラック・スターズ」(ガーナ代表)も2試合合計で1-1と引き分け、アウェーゴールの差で本大会出場を決めている。