フルトンvs井上尚弥|オッズ傾向・予想・ベストベット

WBC&WBOスーパーバンタム級王者 スティーブン・フルトン vs. 世界3階級制覇王者 井上尚弥の一戦は、誇大広告を打つ必要のない注目マッチだ。7月25日に東京・有明アリーナで行われるこの一戦は、これ以上ない賭けどきとなる。

 

フルトンが勝てばP4Pエリートクラス入り確実、井上が勝てば4階級制覇

 

フルトン(21勝8KO)は2団体統一王者であるにもかかわらず、この試合が純粋なボクシングエリートクラスに入閣するための試金石となる。井上に勝てば、フルトンは注目すべきパウンド・フォー・パウンド・リストにデビューすることになり、彼のキャリアのマイルストーンとして永遠に語り継がれるだろう。このアメリカ人は優れたボクサーであり、自分の能力を十分に信じている。

 

井上(24勝21KO)はライトフライ(ジュニアフライ)級、スーパーフライ級、バンタム級で世界タイトルを獲得している。2022年12月にはポール・バトラーからWBO王座を奪い、主要3団体時代から数えて約半世紀ぶりにバンタム級アンディスピューテッド王者となった。さらにひとつ上の階級でフルトンに勝てば、井上が現在世界最高のファイターであることを多くの人が納得するだろう。

 

今月は29日のエロール・スペンス・ジュニア vs. テレンス・クロフォードが業界的に最も注目されているが、井上 vs. フルトンがアクションとエキサイトメントの点でそれを凌駕しても驚くにはあたらない。

それではこの試合のオッズやその傾向、そして勝敗分析とベストベットを見ていこう。

 

スティーブン・フルトン vs. 井上尚弥のオッズ

 

まず参考に、米大手のベッティングサイトによれば、井上は「-333」で優勢、フルトンは「+260」の不利がついている。このオッズは100ドルに対しての賭け金だ。

 

遊雅堂では、7月17日時点のオッズで、井上が「1.30」、フルトンは「3.50」。遊雅堂のオッズは賭け金に対しての倍率となり、「井上勝利」に1000円入金し、実際に井上が勝てば「1300円」になるということだ。

 

各決着結果に対するオッズ傾向は?

 

勝ち方についてのオッズ傾向はどうか。米大手ベッティングサイトでは以下となっている。

  • フルトンのKO/TKO:+900
  • フルトンの判定勝ち:+350
  • 井上のKO/TKO:-110
  • 井上の判定勝ち:+225
  • ドロー:+1400

遊雅堂のオッズ(7月18日時点)は以下となっている。

  • フルトンのKO/TKO/反則裁定/負傷判定で勝利:9.00
  • フルトンの判定勝ち:4.50
  • 井上のKO/TKO/反則裁定/負傷判定で勝利:2.10
  • 井上の判定勝ち:3.25
  • ドロー:16.00

やはり24勝21KOの実績もあってか、総じて「井上のKO/TKO勝ち」が人気だ。判定だとしても「井上勝利」を予測する傾向が見える。

 

フルトン vs. 井上尚弥の予想、ベストベットは?

 

井上有利のオッズにもかかわらず、この試合は拮抗したものになるはずだ。

 

フルトンは、井上がこれまでプロとして経験した24戦のなかでほとんど遭遇したことのない問題を提示する。このアメリカ人は天性の122ポンド級(55.338kg、スーパーバンタム級)ファイターであり、ディフェンス力に定評がある。28歳のフルトンはプロとして一度もダウンを喫したことがなく、その戦術的ノウハウで序盤のKO危機を脱するはずだ。

 

遊雅堂のオッズ(7月17日時点)では、判定決着になるが「1.9」、判定決着にならないが「1.80」と大差がないことから、勝敗は別として、判定にもつれ込む可能性が十分にあると予想されている。

 

しかし、12ラウンドは長い。もしフルトンが後手に回るようなことがあれば、井上が息詰まるようなプレッシャーで彼を消耗させることはほぼ間違いない。日本の英雄はフットワークに長けており、彼の存在感と攻撃的ファイターとしてのポジショニング術は、フルトンの体力というタンクを時間とともに空にしていくに違いない。

 

ファイターは疲れると調子を崩し、反射神経を失い、耐久力を失う。それはすなわち破滅を意味する。ところが井上は『忍耐強い暗殺者』であり、終盤に破壊的な打撃で突破口を開き、レフェリーがフルトンのコーナーに必ずや試合中断を命じさせるだろう。

予想:井上の10回TKO勝利(遊雅堂オッズ:井上のKO/TKO勝ち・2.10)