優勝争い、残留争いともに混戦の様相…名古屋と鹿島の上位対決!|J1第23節
2023明治安田生命J1リーグは3週間の中断を経て、先週の第22節で再開した。再開初戦では首位ヴィッセル神戸が16位の横浜FCに敗れたほか、2位の横浜F・マリノスは引き分け。上位2チームが白星を挙げられず。優勝争いは混戦ムードが漂ってきた。また残留争いに目を向けると、横浜FCを含め下位3チームがいずれも前節勝利。そのため3チームの勝点差は変動せず、残留争いも混沌としつつある。
真夏に勝点を伸ばし、シーズン終盤を優位に進めるのはどのチームになるのか。ここではJ1第23節を展望する。
名古屋 vs 鹿島
今節の注目試合は、3位の名古屋グランパスと5位の鹿島アントラーズによる上位対決だ。名古屋がホーム豊田スタジアムに鹿島を迎える一戦は、既にチケット完売。サポーターも注目の大一番となる。
前節上位2チームが勝ち点3を逃した中、名古屋は国立競技場でアルビレックス新潟に1-0で勝利。その結果、神戸と横浜FMとの勝点差は2に縮まった。連勝を飾り、2チームにプレッシャーをかけたい。
前節の新潟戦で新潟は、16分に森下龍矢が挙げた先制ゴールを守り抜く格好となった。マテウス・カストロの退団による影響が懸念されたが、和泉竜司がトップ下にスライド。その泉のチャンスメイクからゴールが生まれた。先制後は新潟にボール支配される時間が多くなったものの、名古屋は武器の堅守で失点を許さず。1点を守り切り、再開初戦を白星で飾った。第23節に向けた懸念は、新潟戦で和泉が負傷交代した点。新加入の前田直輝や森島司の出番はあるだろうか。
対するアウェイの鹿島も再開初戦を勝利し、中断を挟み2連勝。順位も5位に上がった。首位と11ポイント差でリーグ最下位を迎え、逆転優勝へはこれ以上離されるわけにはいかない状況で勝利を手にし、首位と勝点差8に縮めて迎える第23節。3位名古屋との「6ポインター」に臨む。
第22節の北海道コンサドーレ札幌戦では、開始12秒で先制。キックオフからパスを繋いで崩し切った。幸先よく先制すると、セットプレーでも2点を追加し3-0の快勝。エースの鈴木優磨が二桁10得点に乗せたほか、樋口雄太が1ゴール2アシストの活躍でアシスト数はリーグトップの11としている。チームは中断前のFC東京戦から2試合続けて良い内容で白星を挙げ、シーズン後半の逆襲に期待を持たせる。
この試合の前評判を確認しよう。遊雅堂が発表しているオッズでは名古屋勝利が2.30倍、鹿島勝利が3.20倍、ドローが3.20倍。やや名古屋が優位と評価されている。
通算対戦成績は名古屋の29勝6分52敗。今季のリーグ戦では5月14日に国立競技場で対戦し、鹿島が2-0で勝利した。オリジナル10同士で歴史あるチーム同士が、上位を争い対戦する。
川崎F×神戸
首位の神戸は、川崎フロンターレのホームに乗り込む。再開初戦の前節は、16位横浜FCにまさかの黒星。シーズンダブルを喰らい、勝ち点を伸ばすことができなかった。2位の横浜FMが引き分けたため首位は守ったものの、勝敗数では13勝5分け4敗の勝点44で並ばれた。初のリーグ優勝へ、連敗は許されない。
対するホームの川崎Fは、前節ガンバ大阪に3-4で敗戦。2点差を追いついたが、終了間際に決勝ゴールを許した。8日に元フランス代表のバフェティンビ・ゴミス加入が決まり、シーズン後半の巻き返しへ意欲を見せている。
遊雅堂のオッズは川崎F勝利が2.10倍。神戸勝利は3.25倍、引き分けが3.50倍となっている。首位に立つ神戸は連敗だけは避けたい試合だが、7位とはいえ川崎Fは一筋縄ではいかない相手といえそうだ。通算対戦成績でも川崎Fが19勝10分8敗と大きくリード。両チームにとって正念場となるだろう。