WBC2023のMVP&ベストナイン予想!侍ジャパン・野球日本代表から選出されるのは?

熱戦が続くワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2023。ここでは時期尚早ではあるものの、これまでのスタッツをもとにMVPとベストナインを考察していく。

 

まずは執筆時点(日本時間3月14日)の状況を整理する。台湾で開催されたプールA、東京で行われたプールBは3月13日をもって全日程を終え、準々決勝に進出する4チームが確定した。プールAからはキューバとイタリア、プールBからは日本とオーストラリアがベスト8に進出している。

 

アメリカ開催のプールC、プールDはまだ各チーム2試合から3試合を消化したのみ。準々決勝に進出するチームはまだ一つも確定していない。プールCでは優勝候補のアメリカもメキシコに黒星を喫するなど混戦模様。プールDはベネズエラが2連勝スタートを切ったが、まだまだ予断を許さない状況だ。

 

各チームの消化試合数も異なる上、好成績を残していても、1次ラウンド敗退となればベストナインやMVPの対象から外れる確率は非常に大きい。特にMVPはよほどの好成績でなければ、優勝国から選ばれるのが基本線だ。それを踏まえ、あくまでも現状のスタッツから、MVPとベストナインに選ばれる面々を考えていきたい。もちろん、侍ジャパンからも複数が候補に入ってくる。

 

投手

 

最も難しいポジションが投手だといっても過言ではない。先発投手であれば、1次ラウンドでの登板機会は最大でも2試合。それに加えて、まだ登板日を迎えていない選手もいるからだ。

 

ここまでで、実際に2試合で先発したのはマシュー・ハービー、オーストラリアのジャック・オラフリンの2人だけという状況だ。ハービーは7回を投げて防御率1.29と成績を残しており、上位進出となれば候補に入ってくるだろう。

 

1度の登板機会で素晴らしいスタッツを残しているのはホセ・デレオン(プエルトリコ)だ。イスラエル戦に登板し、5回2/3を無失点10奪三振、さらに被安打と四死球ゼロのパーフェクトに抑えた。奪三振数は全選手中トップの数字となっている。

 

日本からは大谷翔平と山本由伸が好成績を残している。ともに防御率はトップタイの0.00、WHIPは6位タイの0.25。山本は4位タイ(佐々木朗希と並んでいる)の8奪三振も記録した。大谷は今後の登板機会が限られる見込みということもあり、この部門での受賞は厳しいかもしれない。山本は最も重要な決勝で登板する可能性もあるため、受賞の可能性は十分にあるだろう。

 

捕手

 

サルバドール・ペレス(ベネズエラ)が際立ったスタッツを残している。まだ2試合しか終えていないものの、全捕手の中で1位の打率.625、1位タイの5打点、3位タイの1本塁打を記録。極めつけはOPSの2.000だ。1次ラウンド突破のライバルになるであろうドミニカ共和国、プエルトリコとの対戦からこの数字を残しており、現時点のベストナイン候補の筆頭と言える。

 

MLBを代表する捕手のJ・T・リアルミュートもタイトルコンテンダーだろう。2試合に出場し、5打数3安打2打点の活躍。オールMLBやゴールデングラブ賞にも選ばれた選手だけに、今後はさらなる活躍を見せてくれるだろう。

 

一塁手

 

メキシコのホエイ・メネセスが絶好調だ。過去にはオリックス・バファローズにも在籍した選手。大一番のアメリカ戦では3番で出場し、5打数3安打2本塁打5打点の大暴れを見せた。2試合のみながら、すでに一塁手全体3位の5安打、1位タイの2本塁打、2位の5打点、1位の打率.500を残している。

 

対抗馬になりそうなのはヤディル・ドレイク(キューバ)とポール・ゴールドシュミット(アメリカ)。ムヒカは15打数7安打で一塁手全体3位の打率.467を残している。また、得点5はゴールドシュミットらと並んで1位タイだ。ゴールドシュミットは9打数3安打とやや静かな大会序盤を過ごしている。それでも出塁率.571は一塁手の中で3位。ここからさらに調子をあげてくる予感も漂う。

 

二塁手

 

ヤディル・ムヒカ(キューバ)とティム・アンダーソン(アメリカ)が印象的な活躍を見せている。ムヒカは12打数6安打6打点。安打は二塁手で2位タイ、打点はトップタイの好成績だ。過去にMLBの首位打者にも輝いたアンダーソンは、7打数4安打4打点1盗塁。OPS1.625は二塁手で2位の数字だ。

 

三塁手

 

1次ラウンドの成績のみでベストナインを決めるなら、イタリアのニッキー・ロペスが最有力だろう。4試合で16打数8安打は文句のつけようのない好成績。もちろん、8安打は三塁手の中でナンバーワンだ。加えて7打点も三塁手中でトップ。OPS1.217、出塁率5.29も素晴らしいスタッツだ。

 

対抗馬はアブラハム・トロ(カナダ)。まだ2試合しか行っていないため評価が難しいが、7打数4安打で打率.571は三塁手でトップの成績となる。また、三塁手の中でトップの成績となるOPS1.339、出塁率.625も記録している。

 

遊撃手

 

フランシスコ・リンドー(プエルトリコ)がリードしていると言える。11打数5安打4打点、打率.455は遊撃手で2番手、10打席以上の選手に限れば一番の数字だ。OPS1.174、出塁率.538も最高の数字。あとはチームがどこまでいけるかに懸かってくる。

 

日本からは源田壮亮と中野拓夢の2人が出塁率.500で遊撃手2位タイに入っている。守備でも輝きを放つ源田は、残念ながら大会中に指の負傷を負った。今後の出場機会が未知数とはいえ、日本の結果次第でベストナインに入ってもおかしくない活躍を見せている。中野は攻撃でのパフォーマンスが高く、四球4や得点5で遊撃手最高の数字を残している。

 

外野手

 

侍ジャパンから選出の可能性が最も高そうなのが外野だ。近藤健介、ラーズ・ヌートバー、吉田正尚のいずれも際立った活躍を見せている。仮にこの3人を選び、外野を日本代表選手が占めたとしても、異論はそう多くないはずだ。

 

まずは近藤。MLBから出場しているヌートバーと大谷2人に挟まれる2番という立ち位置で、15打数7安打5打点。安打は外野手でトップタイ、打点は3位タイ、打率は10打席以上の選手で単独トップの.467と驚異的な貢献度だ。四球5も最多タイの数字で、7得点という外野手トップの成績にもつながっている。

 

パッションあふれるプレーぶりで多くのファンの心をつかんだヌートバーも素晴らしい成績だ。14打数6安打3打点。得点7は近藤と並んでトップタイの成績だ。一つ前の塁を狙う姿勢や、ここぞの場面でのタイムリーヒットなど、数字以上に試合への貢献度も高い選手でもある。その貢献は打撃だけにとどまらず、守備でもチームを救う活躍を見せている。初戦の中国戦、2戦目の韓国戦のダイビングキャッチは試合の流れを変えうるビッグプレーだった。

 

そして吉田は日本の稼ぎ頭だ。8打点は外野手で断トツのトップであり、全選手を含めてもトップタイ。日本の1次ラウンドにおける総得点31のうち、4分の1を叩き出している。打点だけでなく、12打数5安打で打率は.417。10打席以上の選手で5番目の数字を残した。特にチェコ戦では軟投派の先発投手に苦しめられる中、日本初ヒットや先制打を打ったのが吉田だった。

 

日本人選手の活躍が顕著な外野手部門だが、このカテゴリーにはアメリカのマイク・トラウトやムーキー・ベッツといったMLBのMVP受賞者も控えている。準々決勝以降も、侍ジャパンの好調に期待したい。

 

DH

 

ここは大谷翔平で決まりと言っても過言ではないだろう。オンリーワンの二刀流選手ではあるが、ベストナインというくくりに入れ込むならこのポジションになる。12打数6安打1本塁打8打点7四球1盗塁。この数字だけでも彼の凄さが伝わってくるが、ほかの選手との比較も見ていきたい。

 

まず、8打点はDHだけでなく、全選手を含めてトップタイの数字だ。さらに7四球、そのうちの2つの申告敬遠も全選手の中で最多となる。OPS1.684は10打席以上の選手でトップの数字。DHの中では、打率.500がトップタイ、6安打が3位タイと、ほぼすべての指標で上位に来ている。大谷のベストナイン受賞のカギは、日本がどこまで勝ち進むかに懸かっている。

 

MVP

 

過去4大会はすべて優勝国から選出されている。つまり、MVPを考えるには優勝国を予想しなくてはならない。ここでは海外ブックメーカーのオッズから、優勝国予想上位のドミニカ共和国、アメリカ、日本に絞って考えてみたい。

 

ドミニカ共和国からはフアン・ソトを挙げる。まだ2試合と材料は少ないが、チームトップの4安打と2打点、チーム唯一の本塁打をマークしている。2022年のサイ・ヤング投手、サンディ・アルカンタラは初戦のベネズエラ戦で先発登板したものの、3回2/3を5安打3失点3四球で敗戦投手に。実力を考えれば、準々決勝以降の活躍次第で候補に挙がってくるだろう。

 

アメリカは際立った選手がおらず、選出するのが非常に困難だが、現状ではアンダーソンを推す。チームトップの4安打4打点で攻撃を牽引している。5打数3安打と好調のリアルミュートも候補だ。投手陣ではランス・リンがカナダ戦で5回1失点と好投を見せた。

 

日本からはもちろん大谷だ。最も価値の高い選手というMVPの意味を考慮したときに、投打で2人分の活躍する大谷以上に価値のある選手はいないだろう。大谷の場合は、どちらもそこそこの実力というのではなく、どちらも一級品なのだ。前述したとおり、投手としては初戦で無失点。打者としては大会最多タイの8打点やOPSを記録している。大谷が日本を優勝へ導くことができれば、彼の受賞は決まったとも言える。

 

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