ワールドカップ2022のマスコットは? 「La’eeb(ライーブ)」という名前、その意味、ユニークな由来などを解説

ワールドカップ カタール2022公式マスコット「La’eeb(ライーブ)」をご紹介しよう。

FIFAワールドカップの公式マスコットは、大会前に発表されるのが恒例となっている。La’eebも4月1日、カタールの首都ドーハで開かれた本大会の組み合わせ抽選会でお披露目された。

今大会の公式マスコットは、空を舞うようなその姿が特徴的。大会日程の発表に先立って紹介動画が公開されると、世界各地で数百万を超えるファンがこれを視聴した。

2010年大会の「Zakumi(ザクミ)」、2014年大会の「Fuleco(フレコ)」、そして前回大会の「Zabivaka(ザビワカ)」に続いて公式マスコットの仲間入りを果たしたLa’eebは、ダウンロード版のステッカーやGIF、スクリーンセーバー、フィルターなどを通じて今大会を世界にPRする役目を担っている。

La’eebは発表直後から大きな注目を集め、「これは何?」「名前の由来は?」などサッカーファンの間で話題騒然となった。

その質問には明確な答えがなく、解釈の余地がいくつも残されているようだが、ここでFIFAとデザイナーの意図を解き明かしてみよう。

ワールドカップ2022の公式マスコットは?

デザインを担当したマーケティングチームの説明によると、グトラ(カタールで着用されている頭巾)のような外観を持つこのマスコットは、特定の何かを擬人化したものではないようだ。

「楽しくていたずら好きなLa’eebは、歴代の大会公式マスコットが暮らす別世界『マスコットバース(Macot-verse)』からやってきました」とFIFAは説明している。「すべてのサッカーファンの想像力から生まれたキャラクターであり、皆さんが望む何かになってくれる存在です」

この「想像力から生まれたキャラクター」を説明するために、FIFAは「勇気」「陽気」「楽しい」「遊び心」「いたずら好き」「若さ」「冒険心」といったキーワードを並べている。

さらにLa’eebは「マスコットバース(Macot-verse)」出身で、この世界では歴代のマスコットが人間たちとコミュニケーションを図ろうとしているという物語まで用意した。

「大会公式マスコットが暮らす別世界」について、FIFAはこのように説明している。「この世界では、アイデアと創造性が皆さんの心の中に住むキャラクターの基礎を形成しています」

「想像力」が最大のキーワードとなるようだが、La’eebが「過去すべてのFIFAワールドカップに参加しており、数々の象徴的なゴールなど、サッカー史に残る名場面に貢献してきた」という空想的な一文も添えられた。

実際にLa’eebの紹介動画では、マラドーナの悪名高き「神の手」ゴールだけでなく、ロビン・ファン・ペルシが2014年大会のスペイン戦で決めたダイビングヘッドにも一役買っていたことが明かされている。かなりの才能の持ち主だ。

La’eebの性別ははっきりしていないが、FIFAの説明文では男性代名詞が使われている。その意図はともかく、La’eebの目標は「Now is All(今がすべて)」というスローガンの下、カタール2022にポジティブな雰囲気をもたらすことにほかならない。

ワールドカップ2022公式マスコットの名前の意味は?

FIFAによると、La’eebは「アラビア語で超一流の選手」という意味。

アラビア語をアルファベット表記する際、単語の途中にアポストロフィを入れることが多く、これは声門を閉じたまま発音する「声門閉鎖音」を表している。

この声門閉鎖音が珍しくないアラビア語のアルファベット化にアポストロフィは欠かせないが、これを記号化しない英語では「Laeeb」という表記も見かけるはずだ。